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栞について

2012-02-11-Sat 14:26:29 │EDIT
本を読む上で栞とは、必要不可欠というわけでこそありませんが、あると何かと役に立つものです。


栞が必要ない場合というのは、常にキリが良いところまで読んでしまうなどして「前回はここまで読んだ」ということをはっきりと思い出すことができるひと。
文章を見れば「ここまでは読んだかな/ここから先は読んでいないな」ということは連想的にわかることがあります。あまりうかつにやってしまうと何行か何ページか飛ばしかねませんが……

断片的に、少しのシーンごとに(少しの生活シーン、あるいは小説のシーンごとに)読む場合、栞はとても役立つものです。
本の本体に(変な日本語……)、ひものような栞(スピン)が付属しているものもあります。特に新潮文庫にはこのスピンがたいてい、ついています。
スピンは本棚に本を収納したときに背表紙の側にだらりと垂れていたりすると見栄えしません。特に、何冊も並べるひとはしっかりしまっておかないと大変な様子になります。私の読書家な知人の家に行ったときは、大きな本棚の新潮文庫を並べた一列にスピンがぞわぞわしており、たいそう雑然とした印象を受けました。
読んでいない場合は表紙か背表紙の遊び紙あたりに挟んでおくとよいでしょう。読み途中の本と区別する意味でも、栞は本文中ではないところに収めておくべきです(ただし、そうしてしまうとふつうの栞では抜けやすくなってしまう、というのも事実です。適宜適当なところに挟みましょう)。

栞は、いうなればセーブポイントのようなものです。
「前回はここまで」ということを示し、それは同時に、「次はここから」という出発点を示してもいます。
その本の読書ということにおいて、現在へ向かう過去と未来へ向かう現在の、時間的な中継を担っているということです。

また、栞そのものに装飾がされたものもあります。神保町の岩波ブックセンターのレジ横でもらった、明るい色のひもが結ばれた栞などは印象的でした。
あるいは、金属の棒状の栞で、先端にねずみがついていて、本に挟むとその本の上にねずみが乗っているように見える……というようなユーモラスなものもあります。
私がこれまでに見た中でもっとも気に入っているのは、マザー・グースの「ヘイ、ディドル、ディドル」の一節とそのイラストが描かれた栞です。「えっさか ほいさ ねこにバイオリン めうしがつきをとびこえた こいぬはそれみておおわらい そこでおさらとスプーンはおさらばさ」……奥でおさらばしているおさらとスプーンがかわいい。

つまり、栞にはモノとしての価値、三次元的な価値があるということです。

実際に「ふれる」ことのできるということは電子書籍ないしは液晶画面に並ぶ文字列に対して通常の本が大きく勝っているところですが、これに並んで、あるいはこれを強くバックアップするものとして、栞の存在が挙げられるのだと思います。
「読む」という精神活動的な行為を、文字列あるいはページという物質を介して、「ふれる」ことのできる身体的な活動に変換する。
その時間経験的なものの変換を担っているのが栞ということになるのではないでしょうか。

文字列とは二次元的な画像です。ゆえに私たちは本として発行されるまでもなく、画面に映る文字列だけで文章を読みとることができます。
しかしそれは二次元的なものであるがゆえに「ふれる」ことのできないものです(iPadやスマートフォンなら、画面に触れば動かせるよ、と勘違いしている皆様、それは「動いているように見えている」ゆえに「触ったような気になっている」だけです)。
その文章を実体のある存在として世に顕現させるのが本というものであり、そうすることによってしか私たちはこの物理的な現実において文章そのものに「ふれる」ことはできないのだと思います。


栞について書いていたはずが、いつの間にか電子書籍批判になってしまいました。


栞はさりげない存在です。
しかし、読書という行為を経験として身の内に還元したい場合には、そのさりげなさが、その一助となることでしょう。



ところで、読みかけの本が大量にあるせいで栞不足が深刻なのですが……(自業自得)

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