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2012-01-23-Mon 01:37:22 │EDIT
テストも一段落ついたのでいまのうちにまとめておこうかと。
2011年とはいえ、ほとんどの本は年明けに読んだのですけれども。


・谷沢永一 『嫉妬する人、される人』
「嫉妬」のなんたるかを日本史のエピソードに重ねて解説している本。
昔の日本のほうが身分制度のぶんだけ嫉妬の動きも強かったのだといわれるとなんとなく納得できた気がします。
短いエピソードが多く用意されており、なるほどな、と思わせる言葉が並んでいますが、若干印象が薄かったのはその形式の都合上仕方が無いかな、といいますか。後書きの浴衣がけの夕涼みという例えはいい具合なのかもしれません。

年末に読み終え、そのまま後輩に貸したらやたら喜ばれた本。


・ヘルマン・ヘッセ 『車輪の下』
読了が元旦だったというだけで、実際はかなり以前から読んでいました。少し読んではやめ、を繰り返していたのですが帰省する新幹線から大晦日と元旦で残り半分ほどを読み切り。
まさしく没落を描いたという感じで、最後の終わり方にはあっけなささえ感じられた。決してドラマチックではないですがそれだけに残酷で、実際こんなことはあったのだろうなと思って冷静に考えてみるとヘッセの自伝小説だったりして。
タイトルの意味を途中まで測りかねていて、読み終えてみるとぞっとするようなところはありました。

いわゆる古典、いわゆる名作を読むのは久々というか、特に海外の名作には本当に疎かったので、とりあえずようやくの第一歩というところでしょうか。
春休み中に原文で読みたいかなあとも思ったりした。


・小川仁志 『すっきりわかる! 超訳「哲学用語」辞典』
いい加減『超訳』って言葉やめませんか。
すっきりわかるはわかるのですが、この本を読んですっきりしたという事実がすっきりしない。
実際入門書的なものとしてはよかったのかもしれませんが、中途半端に専門書ぶっているだけに安易な言葉が引っ掛かる。ニヒリズムの項にショーペンハウアーが載っていなかったのもどうなんだろうと思う。
この本を読んで初めて知った言葉もありましたが(レッセフェールとかシミュラークルとか)、むしろこの本を読むまで知らなかったことが恥なんじゃないかというレベル。

読み応えはぼちぼちでしたが意外に時間を食った印象。それでも遅読な私にしては早く読めたのだと思います。
例文の違和感には目を瞑ることにした。哲学用語を日常使いできるわけがあるかい。


・渋谷昌三 『100文字でわかる心理学』
総文字数が100文字なわけではもちろんないです。さまざまな項目があり、見開き右側でそれぞれの説明が100文字で要約され、左側でその解説というか補足がされている、というスタイル。ベスト新書にいくつかあるシリーズ。要するには上記の「辞典」と大差ない感じ。
こちらはそれこそ私も入門者のようなものなのでそれなりにふむふむと分かった気になるものでしたが、まあ分かった気になっているだけなのだろうなあという自覚は拭いがたい。ユングとフロイトの夢の解釈の違いを答えろ(心理学科の1年生演習の問題)とかいわれても結局わからないしなあ。

著者の人は哲学界における竹田青嗣さんや小川仁志さん永井均さんのような「入門書」を多く書かれている方らしく、のちに(というか現在)心理学の本の著者名で幾度となく見かけることになるのでした。
出身大学がうちの心理学科だった。


・円城塔 『これはペンです』
いつぞや、何か嫌なことがあったときに目に留まって衝動買いした本。
三箇日ですっかり寝正月が身に付いた体でこの本を一日で読もうと思ったら死ぬかと思った。読み切ったときの達成感たるや。
ちょうど自分が考えていた問題(「言葉」と「意志」は直結するか、「意志」が「言葉」でできているのかどうかとか)がもろに扱われていてしてやられたなあといったところ。やっぱこの人好きやわ。
普段よりメタ的というか言葉遊び的な人を食った感じはせず、バックグラウンドの思考のほうに全力を傾けてある印象。「オブ・ザ・ベースボール」もそうでしたが芥川賞候補の共通項かなんかなんでしょうか。というかこの作品もよく候補までいったものですよ。
とりあえず「良い夜を持っている」のお母さんが超かわいかったことは覚えてます。

早く「道化師の蝶」を読みたくて仕方が無い今日この頃。
芥川賞受賞おめでとうございますと言っていいのは作品を実際に読んでからなのだと思う。


・竹田青嗣 『中学生からの哲学「超」入門』
「超」か……まあいいか。
秋に読んだ本(『自分を知るための哲学入門』)と前半はだいたい一緒だった気がする。大富豪を出してきた後半はなかなかおもしろかったでした。普段からはあまり社会哲学に興味が無いもので。

同じような本を読んでいくと結局読むのが早くなるのは自明なのだなあといいますか、つまりやたら早く読めた。リフレックスショットというのかなんというのか。
とりあえず大学生2年目も終わろうとしているのに今更読むのどうなんだよと自責しつつ読んだ。


・神林長平 『敵は海賊・海賊版』
夏の『言壺』ショックからはや半年。地元のブックオフでこれを100円コーナーで見つけたときには我が目を疑った。
思えば神林長平という作家自体が、円城塔のデビュー時に評価の言葉を出していたりするような人物で、もとより私との相性はよいのだろうなと思い始めている最近です。

内容は今でいうライトノベルの前身というのか、そういうSFって昔多かったものと勝手に思い込んでいますが、『カウボーイビバップ』みたいなもんなんだろうか、どこか大人っぽいしかしポップな感じ。
実際このシリーズはアニメ化しているようですし、イラストの補助はあっても悪くなかったというところに文句はないはず。
それでも昨今のいわゆるライトノベルと一線を画しているのは、スペースオペラと銘打たれた作り込みのスケールと、媚びの無さ、作者が好き放題やっている具合、そして『caw』からも見て取れるバックの練り込み、思考度合いなのだと思います。
ギャグというか掛け合いの妙が小気味よく、地の文での説明はだいぶすっ飛ばしてどこか舞城王太郎じみた加速さえしてみせる、テンポの良さはさすがといったところ。

創作専門用語がもう少し理解できると楽しかったのかなあ、とは思った。『狐と踊れ』を読むべきなのでしょうな。



その他
・吉沢伝三郎訳 『ツァラトゥストラ 上』
・竹山道雄訳 『ツァラトストラかく語りき 上巻』
・Friedrich Willhelm Nietzsche 『Also sprach Zarathustra』
読書会で使用。日本語訳は前者がちくま学芸文庫、後者が新潮文庫。独語原文は大学の閲覧室にあったニーチェ著作集をコピー。
といってもまだ『三態の変化』しか読んでないのですけどね。



以上でした。途中まで読んである本が現在大量にあるのでまずはそれらを消化して一気に足取りよく積読の攻略といきたいところ。
選書の適当加減は仕方が無いものだと思うことにしました(遠い目)

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2011-12-20-Tue 02:44:39 │EDIT
2学期(10月2日~12月18日)に読んだ本の一言感想メモです。
冊数少ないので(略


・『とくまでやる』/清涼院流水
御大の作品にしてはまあそれなりにまとまっているかなという印象。メリーに釣られたからというわけでないですが牛木氏のイラストが力を発揮しているということなのかもしれない。
2ページで1日進むという形態上どうしてもラストに行くにつれて密度が追いつかなくなる。発想の敗北。仕方ないといえばそれまで。
エピソード自体は作者ではおとなしいレベル。流水大説()ではぶっちゃけこの程度ジャブにもならん。


・『ぐれる!』/中島義道
なんだかんだでこの人の著作をしっかりと読んだのは初めてだと思う。ちなみに友人の師匠。知っている人の間ではそれなりに有名。しかしまあいつもこうなんだろうなあ論調……
世間に対して多少なり否定的・後ろ向きというのか、その手の論旨にしてはやはり筋が通っているようではあった。的確な指摘もあったと思う。事実私もそれなりに影響を受けていたわけですし。
しかしまあまともにぶつかったら自分とは意見合わないだろうなあとも思った。あと自分の読書量の少なさを呪った。これが10代最後に読んだ本だっていうのだから私も大概ですね。


・『きつねのはなし』/森見登美彦
病床にて一気に読破。でも伏せってるときに読む話じゃなかったと今にして思う。
全体的にとにかく暗い。もりみんの『得体の知れないモノ』の描写が全力。真冬の廊下を裸足で小走りするような(褒め言葉)いつもの軽快な雰囲気を期待して読む人は心したほうがよいと思われます。
ただ、後半になるにつれて何が起きているのかわかりにくかった印象はあった。単に私の集中力の問題だったのかもしれない。


・『オカマだけどOLやってます。完全版』/能町みね子
なぜ文庫で出したし。
思ったより人間の人生って変遷できるんですねという意外さ。それこそ性転換までいかずとも転職とかそういうレベルの話。案外社会人ってそんなもんなのか。
一応ブログ本であるので文体の甘さは拭えないところがあるものの、それでもだいぶマシな部類だと思った。流石に現在文筆業に従事しているだけはあるか。
興味ある分野をいつもの学術的角度とはまた異なる角度から見ることができたかんじ。ちなみにレポートの参考資料にしました。


・『ああ、自己嫌悪』/勢古浩爾
自己嫌悪をこうこうこうして治してレッツ社会復帰という本ではなくむしろそういう態度に対立する立場。
心の動きということに貫かれた結論はわかりやすいが、そこに至るまでに妙な横道が多すぎた気がする。やはり哲学書や評論というのとは違うのか。随筆というほど軽くはないのだけども、時々説得力に欠ける箇所もあったような気がする。それはそれで楽しい文章ということなのですかね。
氏の著作はこれで2冊目になります。最初に読んだのは昨年の夏休みに地元の図書館で借りた『まれに見るバカ』(のちに古本屋で購入)でした。中島義道・池田晶子という名の知れた哲学ライターに喧嘩を売る人は他にまだちょっと知らない。


・『キッチン』/吉本ばなな
演習の資料にする名目(謎)で手を伸ばす。大昔に一度読んだことがあるはずなのですが、というか読みながらああこれいつか昔に読んだ気がするわーと思ったのですが、改めてこの歳(ハタチ)になって読むと老けただけ印象が変わったと感じた。誰ですかこの本子供に勧める輩は。明らかに大学生以上向けじゃないですか真価がわかるのは。こんなもん子供が感動できるかよちくしょう。
描きたいものはとても美しいのだが少し気取りすぎた箇所もあったと思う。そういう人なのか。あと個人的にはカップリングの『ムーンライト・シャドウ』のほうが好き。


・『gift』/古川日出男
久々に氏の作品を読んでやはり時々は補給したい文体のひとつなのだなあと思った。ちなみに現在『聖家族』を年内に読み終わるかどうか賭けをしているのですがまだ本棚から取り出してすらいません←
短編集。それも19作品もある、掌編集といってしまってもよいようなもの。さらさら読めた。ただ、さらさらしすぎたかもしれない。目次に戻って題名と作品内容がすぐには符合しなかったものはそれなりにあった。もちろん各話のタイトルが非常に目立たない位置にあったことも一因とは思う。
軽さというものはいつでも難しいですね。
とはいえエピソードの残り具合はどれもそれなりになかなか。「夏が、空に、泳いで」「ショッパーズあるいはホッパーズあるいはきみのレプリカ」「生春巻き占い」がよかった。と感想メモには書いてあります。今読んだらどうなんだろうか。短編は気分次第で評価がぶれると思う。


・『うそつき~嘘をつくたびに眺めたくなる月~』/日日日
相変わらず軽い。新書ばかり読んでいた夏を思うと驚くような速さで読めてしまい、ラノベってこうなんだな、と改めて思う。作者は後書きでたまにはこういう真面目なのもっていっているようですがどう見てもラノベです本当に(ry
前作『ちーちゃんは悠久の向こう』の、キャラクターの方面に幅を持たせたヴァージョンという印象。また最後になって指数関数のグラフさながらに話を急カーブでまとめあげたりしていたのはこの人のクセなのだろうか。
その割にオチなどベタベタなのでやはりキャラを楽しむものなのだろうなと思った、良くも悪くも。


・『自分を知るための哲学入門』/竹田清嗣
入門と銘打つ割には随分踏みこみましたね。しかし解説というにはざっくりか。もしかすると一番役に立ったのは巻末の読書案内かもしれなゲフンゲフン。でもああいうのは便利。
全体を通して「自分/他人」を語るために色々出している感じ。あくまで「自分を知るため」ということなのでしょうか。
余談ですが「今これ読んでるんですよー」と先輩に紹介した際に「いやいやお前にゃ無理だよ」と返されて軽く傷ついた。


・『私のおわり』/泉和良
タイトルと作者と表紙(笑)といかにもな感じの帯がそのまま付いていて105円だったのとで釣られてみた。
読みやすそうだからと思っていたら本当に猛スピードで読み終わって軽くヒいた。「泣ける」とか「切なさ100%」とか帯に書いてありましたが本当に時間返せ的な意味で泣けたし文章にエピソードが無くただ私は悲しいです悲しいです悲しいですと羅列してあるだけだったので確かに切なさだけしか書かれていなかった。
お涙頂戴が寒いし主人公が死んで過去に飛んだというシステムあまり活かせていないし説明のための説明になっているし無闇な設定披露が鬱陶しいし全体的にいまひとつ。
「エレGY」を立ち読み数ページで切ったのは正しかったということでしょうか。


・『春季限定いちごタルト事件』/米沢穂信
シリーズものを妙な順に読むのにも慣れたもので。
とりあえず大いなる失敗として過去に漫画版上巻を読んだことがあったために前半は先がわかってしまったことが挙げられます。ネタが割れているミステリは存在価値が無いかというとそうとも言い切れませんしもちろんこの作者さんは文体が楽しめるのでよいといえばよいのですが。どうせそんなに考えてミステリ読まな(
無念。
しかしそれがしっかりと後のための伏線になっていたのは高評価。ただしラストは少々不完全燃焼でしょうか。
文体そのものはさらりと読めました。やはりこの人とは相性がいいということなのかそれとも単純なライトさということなのかは謎。


・『とくまつ 夜霧邸事件』/清涼院流水
……何で御大に始まり御大で終わらにゃならんのだよ!
つい先日病床の暇に明かして読了。このページの先頭にある作品からの続き。何故続いたし。前作を読んでいないと何が何やらさっぱりわからない(登場人物の紹介やシチュエーション等はほぼ省かれているため)上に主人公たちがあまりに何もしなさすぎる。主人公サイドにアクションがないせいで結局残るのは犯人が人を殺すシーンだけということになり、しかもそれが一方的な虐殺であるために見ていて面白くない。開くページ開くページ人が死ぬ話は御大の常套手段としても今回はあまりに何も実がない。前作と違い、先回り的にカウントを稼いでいるために、時系列につれてカウントアップ式に犠牲者が増えていくシステムの面白味もまったく掻き消えてしまっている。同じシーンを何もしない主人公ら4人で回したりしているのも冗長。
暇つぶしとして読んでおいてこんなことをいっても仕方ないですが時間の無駄。今回はイラストも少ないし。



その他
・『アトモスフィア 1』『アトモスフィア 2』/西島大介
漫画作品。ハヤカワのJ-COLLECTIONなので一応メモ。漫画ですけどね。
SFというよりホラーなのだろうか? ゲシュタルト崩壊という現象の怖さを知っていればぞっとします。無機質で乾燥したホラーとはこれいかに。
ラストはすごかった。

・『凹村戦争』/西島大介
上に同じく。漫画なんですけどね。こちらが作者のデビュー作。
改めて考えると『宇宙戦争』がSFに分類される理由とはどういったところにあるのだろうか、と思った。そういう意味ではSFなのやらどうなのやら、というか。どうやら内容ももっとシニカルな主張のようですしね。
映画について知識があったほうがおもしろいのだろうな、と思った。映画は全く専門外。

・『Dear サンタさん』/ふくだ すぐる
絵本。
かわいい。



以上です。また何か思い出したらその都度追加するかもです。

……なんというか途中から選書がすごい雑になっているような(遠い目)

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2011-09-23-Fri 02:21:32 │EDIT
夏休みに読んだ本の一言感想メモです。
冊数少ないので簡単にまとめられます(←


・『変身願望』/宮原浩二郎
ニーチェに迫るという壮大な触れ込みのわりに話は現実的というか身近。
日常のあちらこちらから「変身」を拾い上げてくるのは視点移動の楽しみにもなりますね。
ただ思ってた理論展開とちょっと違ったかなという印象。

・『ニーチェ入門』/竹田青嗣
正確には夏よりずっと以前に読み始めていたので夏休み読書ではない、読了が7月だっただけのこと。
演習の先生に勧められていたので読みました。ニーチェを概要的に解説するものの細部でやたら細かい。
ニーチェに関する新書はあと2冊積んでいるのでさっさと読まないと。

・『ココロコネクト ヒトランダム』/庵田定夏
なんとライトノベルですよ。しかも何を血迷ったか原価で買ってしまった。
テーマ自体は好きなものなのですがいかんせん題材について練り込みが甘いか。
シリーズものなので以降の作品で深く追求されているのかもしれませんが、この文体に長く接するとふらつきそうになるので却下。

・『ソクラテスの口説き方』/土屋賢二
作者はお茶大の哲学の先生。似た系統の中島義道、池田晶子らに比べるとずいぶん身近な話題をセレクトしているように思える。
というかギャグ色が強い。
同じような作品を多数出している方なのでその他のエッセイにも触れてみたいと思う一方、私はハードカバーのこの本を買ってしまったため、文庫でぞろっと揃えるとバランス悪いなあというジレンマも発生したりして。

・『わくらば日記』/朱川湊人
ずいぶんかかりました。まあ読み始めも夏休み前なのですけどね。
毎度思うのですがどうやら自分は昭和後期の雰囲気になじめないようです。
サスペンスともホラーともつかない事件が日常に影をちらつかせる。どっちつかずといえばそんなところかもしれない。
このひとらしい丁寧な文体が生きているシリーズだとは思う。

・『浜村渚の計算ノート』/青柳碧人
着眼点はおもしろいパズル的な小説。しかし数学という日常に足のつかないものを使っている以上どうしても話に無理が出てくる、その意味ではあほな小説。楽しめるひとは楽しい。
それを踏まえても数独の使い方に明らかに無理がある。あれは数学とは関係なかろうもん。
あとログには底をつけましょうぜ、という文系の感想。

・『言壺』/神林長平
部活の合宿を挟んだとはいえものすごく時間がかかった。自分と相性が良すぎて変な読みこみ方をしてしまったように思える。一時期の自分が目指していた作品はこの中に含まれているような気がするとさえ思ってしまった。
短編集。やたら頭を使う。SF好きよりも言語学に興味があるひとにおすすめ。
私は言語学にも論理学にも興味がある一方で、さらに「論理の破綻」と「世界の破綻」が接するという論展開が大好きだったので非常に楽しめました。
この夏で唯一原価で買ったことを後悔しなかった本。

・『さよならソクラテス』/池田晶子
このひとの対話編を読むのは考えてみれば初でした。
私の哲学的最初のつまずき『自分』に関することが多く嬉しかったですね。
日常に潜む哲学的問題を見つけることもさることながら、哲学的思想を実践するために日常を離れる必要もないのかも、とも思えたのが個人的には大きかった。

・『〈美少女〉の現代史』/ササキバラ・ゴウ
副題『「萌え」とキャラクター』。夏休み終了間際に滑り込み読了。そもそも買ったのが夏休み終了寸前ていう。
若干時代が古くはありますが、主要作品やそのポイント、隠された構造などをきちんと押さえているので、作品を考える身としては何かと参考になりました。
冷静に字面を見つめると寒い箇所もいくつかあるので、テンションを上げての一気読みを推奨。


その他
・『まんがと図解でわかる正義と哲学のはなし』/小川仁志監修
衝動買いしたムック。理由は聞かないでください。
ピンポイントに思想家の考えを紹介しているのは毎度のことながら良し悪しあり。適当なことはとりあえず言っていないようなのでひとまず安心か。
ちょいとテーマが集客狙いすぎかなーとは思った。私はそんなに正義とか社会とかの哲学に興味が無かったり。

・『film A moment』/TK from Ling toshite sigure
後輩に借りたTKソロプロジェクト。写真集+旅日記+DVDなので一応本としてカウント。
この作品が私にもたらしたセンセーションについてはまた別個に書きたいと思います。

・『カラー図解 哲学辞典』/怱那敬三訳
・『ドイツ哲学史』/原田佳彦訳
・『哲学マップ』/貫成人
・『意志と表象としての世界』/西尾幹二訳
レポートの参考文献としてちょいちょい引用。お世話になりました。
もちろん全部読んでいる暇なんざございませんでしたとも(殴殴
『意志と表象としての世界』のみ1680円も出して買ったのでなんとしても読んでやるんだからねっ
いやまてよそういえば『哲学マップ』も自腹で買ったような気がしてきた


以上です。また何か思い出したらそのとき追加するかも。


……しかしまあ10冊も行かなかったとはねorz

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2011-03-15-Tue 21:43:08 │EDIT
昨日14日の午後、新幹線にて浜松に帰省。
無事実家に辿り着きました。

電車が動かなかったことを知ったのが午前2時。
それ以前に、真夜中の0時45分にアナウンスで『明日は停電します』と。
これはもう帰るしかない、と考え、知人にメールを送りアドバイスを賜り(冷蔵庫の中身とか、手荷物とかの処理云々)、シャワーを浴びて荷造りして午前4時ごろ出発。
こうなったらもう電車には頼らない。
地力で大学まで行ってやろう、という決意をしたわけです。

実は前々から一度、歩いて学校まで行ってみたいな、とは思っていたのです。
それがまさかこのような形で叶うことになろうとは。

ルートを調べてみると存外に距離は短く(前記事にて『40キロ』と思っていましたが、実際は『20キロ弱』でした、いやそれでも充分長いのですが)、かつ大通りを一本歩き通すだけというシンプルなものだったため、最低限の荷物を持って家を出たわけです。
友人にメールで実況をしながら。
その相手も学校に来るはずだったのですが(だから『大学』がゴール)、そちらのほうは電車運休で足止め。
バイクの免許取るのが遅くなったことがこんなことで裏目に出るとはとか云々。

その相手も途中で眠りに就き、ひとり実況記録を携帯に残し続けながら歩くこと4時間半。
ラジオを聴きながら、夜に眠る街から朝の光を浴びつつ、23区入り。
午前9時30分ごろ大学に到着。

部活の部室に入り、携帯とアイポッド(含むラジオ)の充電を開始、ふうと一息ついた瞬間に緊急地震速報。

めっさでかい余震。
前日から話はあった、津波を起こしうる大きな余震……
徹夜で20キロ歩いた体にそりゃあねえよう。

揺れが収まると同時に機器を回収して外へ。
公衆電話で実家に電話、銀行でお金を下ろして最寄り駅できっぷ購入、山手線に揺られて東京駅、そのまま流れで新幹線。
余震が10時ごろ、東京駅に着いたのが11時ごろだったでしょうか。
11時半には東京を脱出。
こんな時に限ってスムーズな動きができる人。

しかし眠気ゆえ浜松を寝過ごし豊橋に行ってしまう。
その後浜松に着くと今度はバスを寝過ごす。
幸いさほど離れてもおらずよく見知った土地ではあったため、ひいこらしながら親にメールし、歩いて帰りますとして徒歩で帰りました。
その帰路で見かけた自然の美しさがなんかもう、なんかもう!

昨夜は11時には眠り、今朝は1時45分まで起きていました。
先輩から泊まりに行ってよいかなというメールが来ていたので、「浜松なう」と返しておきました。
こんな田舎でもお米やカップ麺、ティッシュが売り切れていくという現実。

自分がただごとでないことに巻き込まれているのだなあという実感と、その実感にあくまでも抵抗しようとする日常感。
歴史に潰されそうになる。


―――
○余談
『大きな余震が来る可能性がある』というとき『大きい』のは『余震』なのか『可能性』なのかわからなくて困りました。
あんまり笑えない。

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2011-03-14-Mon 01:54:43 │EDIT
電車が動かなるそう。
明日から停電、3回9時間停電。


ちょっと20キロくらい歩いてJRの駅まで行って何が何でも23区内に入るしかないか。
で、あわよくばそのまま実家に帰る。
東海道新幹線は通常通り運行というし。

もしくは40キロくらい歩いて自力で23区入りしてもいい。
でも治安的に途中で何に出会うかわからない以上歩行時間は縮めたいなあ。

どうしよう……

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赤鯖
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誕生日:
1991/10/06
職業:
大学生
自己紹介:
自分のためでない、他人のためのコミュニケーションを心掛けたら、孤立した。
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